冷えとり健康法2:半身浴/治療室Pieria<ピエリア>

冷えとり健康法2:半身浴
以下の記事は、2006年夏にブログに掲載したものの転記です)

誤解のないように申し上げますが、当室では「冷えとり健康法」を患者さんに決して強制いたしません。 必要な方にお勧めいたしますし、強力にお勧め申し上げる方もいらっしゃいます。でも実行するか否か、水辺にいらしてその水を飲むか否か、こればかりは患者さんの完全な自由意志です。靴下の重ね履きなどは、ある程度覚悟を決めた方しか実行できないと思いますし、幼い子どもさんを除いて、個人の生活や人生の責任を負えるのはその方ご自身でしかありえませんから、強制や強要は無意味です。
ただ冷えとりをなさっているか否かで、治療の深みが違ってくるのは確かです。私が治療でしていることは冷えとりそのものですので、それをご自分で普段からなさっていれば、わざわざ受けに来られる施術がより深くなっていくのは当然です。
冷えとりをなさっている方は、現在のご病気や症状を招いているのはご自分自身であることを受け入れていらっしゃり、病気や症状は単なる排毒にすぎないことがわかっていらっしゃるので、治療への過度な期待や依存がありません。そして私のところへは今のご自分のご状態を分かち合うために来てくださっているように感じます。重篤な病になるほど闘病のプロセスは孤独ですが、ご自分で治る力を得るために一緒に歩み、見守る存在として私を捉えてくださっている、それは治療家としての本来のあり方を再認識させていただけるので、私も本当に有り難く、感謝申し上げています。


効果絶大!半身浴
さて、前置きが長くなりましたが、頭寒足熱の大きなポイントは半身浴です。これは本当にポピュラーになりました。靴下の重ね履きができない方でもこれはできると思いますし、何より気持ちが良いです!現在健康に何ら問題がない方でも、日々の疲れや老廃物を流してリラックスして明日を迎えるためにも、是非実行をお勧めいたします。


37〜38度くらいのお湯に、みぞおちから下だけ入ります。 冬など寒く感じられる場合、湯船に入る前のかけ湯は下半身だけにして、上半身は乾いた状態にすると良いです。それでも寒ければ、乾いたタオルか手ぬぐいをふわっと肩にかけます(濡らさないこと)。
図のように、洗面器を伏せたり浴用椅子を使い(進藤先生によれば、湯船を含め材質はサワラ材が良いそうですが、私は使っていないのでよくわかりません)、風呂フタをテーブル代わりにして本を読んだり、防滴ラジオを聞いたり、時間はいろいろに活用できます。私は以前は読書タイムでしたが、最近はただぼ〜っとしたり、瞑想や睡眠タイムに充てています。(暗くして、みつろうキャンドルなどを灯すといい感じです☆) それで最低20分くらい、丁度とろ火でつくる「温泉卵」のように、外側(白身)よりも内側(黄身)から温まっているイメージを自分の身体に持てればわかりやすいかもしれません。熱いお湯につかってのぼせるのとは違い、じわ〜っと身体の芯から沁み出るように汗ばんできたらOKです。 健康維持のためならこれでいいと思いますが、「治療として」半身浴をするには1時間以上湯船に入られることをお勧めいたします。実際、冷えすぎている方は1時間入浴しても汗が出ない場合もあります。でも出なければ出なくても大丈夫、湯につかっている皮膚から目に見えない形で、きちんと排毒されています。 それから身体を洗って、最後にまた湯船に入り、あがる直前に少しずつ温度をあげていくと効果的です。普通その頃にはかなりの汗だくになっているはずです。 それから、小さな子どもさんは湯船の中で立たせて、おもちゃなどで遊ばせておけば結構です。肩までつかって100数える、などということだけはやめましょう!

実際やってみると驚くことがあると思います。まず、ダイレクトにお湯が汚れます!!排毒されているからで、その毒が後から入る方に悪影響はないのですがが、気持ちの問題で、排毒のために意識的に半身浴をされる場合は、ご家族の中で一番最後になさると良いと思います。
私の弟は生来のアトピーがあり、数年前にひどい自律神経失調で倒れてから冷えとりをはじめて劇的に体調改善いたしましたが、彼が入浴後のお湯は真っ白です!お正月など実家で入浴する場合、私は習慣で一番最後にするのですが、弟の後に入った時、「にごり湯のもとを入れたの?」と思ったほどです。アトピーになる人は肺が悪いので、肺の色である白が出るのでしょう。そのほか人により、入浴中に昔吸っていたタバコの匂いがしてきたり、ビタミン剤っぽい匂いがしたり、大昔につけた香水の香りがしてきたりなど(いずれも実話)、単なる老廃物だけではなく、身体に溜め込んでいて排泄されていない化学物質が出てくるようです。それだけの効果が半身浴にはあります。当然お肌がとても綺麗になりますので美容面でもオススメで、今やこれだけポピュラーになったわけです。
日々生活している中でも、大気汚染や電磁派の影響、食品添加物や微量重金属など、私たちは様々な有害物質や波動に囲まれていますので、その影響を少しでも取るために、どんな方にでも半身浴がお勧めです。

入浴剤・石鹸などはできるだけ自然のものが良いです。進藤先生がすすめている入浴剤は私は使っていないのでよくわからないのですが、杉の葉から作った「杉っ子」というものが良いそうです。 ちなみに私はオーラソーマ製品、エッセンシャルオイルや自然塩、フラワーエッセンスなどを使っています。ほんの少量ですし、揮発性のものが殆どで、排水による自然破壊をくいとめる意図も込めています。 石鹸は、私は自然素材の手ごね石鹸を使ったり、ハーブショップで石鹸素地を買ってきて、エッセンシャルオイルを入れて自作しています。使い心地はとても良いです。それからシャンプーも私は基剤を買ってきて自作したり、海外製品で完全オーガニック植物性のものを使ったりしています。
皮膚から、特に頭皮から吸収される化学物質はかなり大量であること、それは是非心にとめてください。身体に合うものを探し、洗浄成分が合成のものはできるだけ避けたほうが良いです。


足湯もオススメ
また、半身浴はほぼ全ての方におすすめできるのですが、重い心臓疾患があったり、極端に体力が落ちていて全身浴がご負担な場合は、足湯をお勧めいたします。様々な足浴器が出ていますが、私の経験上、いちばんやりやすいのはバケツです!持ち運びが楽ですし、深さがあるので。 大きなビニール袋でバケツと足を包んでしまうといいそうですが、私は適当にバスタオルやひざかけなどでバケツまでふわっと覆います。気持ちが良い温度ではじめて、近くに熱めのお湯を入れたやかんを置いて、冷めたら差し湯ができると良いです。
上半身はできるだけ薄着で、じんわり汗が出るまで行います。入浴を待てない時などにも、何回でも、何時間やっても構わないものです。風邪のひきはじめにのどが痛い時などにもおすすめします。汗はきちんとふき取ること。 足湯のお湯も結構汚れますよ。

「夏の冷えは冬たたる」という言葉があります。今年は猛暑ではなかったですし、エアコンの影響で汗をかききれておらず、老廃物をためこんだまま消化器がかなり疲れている方が多いようです。食欲がなく身体が重ければ、できるだけ食を控えること。このまま食欲の秋を迎えてまた消化器に負担がかかると、冬に身体がかなり辛くなる可能性があります。是非半身浴や足湯で体内をすっきりさせてください。
靴下の重ね履きと同じで、どのくらいやれば効果があるのだろう?など余計なことを考えず、淡々と楽しんでいくことで心の冷えを作らず、身体が喜んで治癒に向かっていくはずです。
(画像は同じテーマで書いていらっしゃるこちらのサイトから使わせていただきました。ありがとうございました。)


冷えとりのTopページへ